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SEOで理想的なシンプルでエラーのないソースコード

ソースコードという言葉を皆さんご存知でしょうか?ソースコードというのは、プログラムが記述してあるテキストのことを指します。コンピュータは、このソースコードというものを解析して、書いてある命令、例えば文字の大きさを変えたりといったことを実行します。


SEO対策の内、多くの担当者が見落としがちなのが、ソースコードの修正です。サイトを作成し、SEO対策をいざ真剣にやろうと考えたとき、どうしても目が行ってしまうのはリンク貼りやキーワードの洗い出しばかりで、既に構築されたソースコードのことは考えもしないかもしれません。

しかし、この見落としがちなソースコードの修正は、SEO対策の中で最も基本的、かつ取り組んでおいて損はない施策です。本格的にSEO対策をしようとするなら、以下の内容をを抑えたうえでサイトを制作するようにしてください。

以下に、この施策について詳しく述べたいと思います。

ソースコードの修正が必要な理由

ソースコードの修正がなぜ必要なのか、それを単純に述べるならば、「検索エンジンの巡回ロボットにサイト情報を正しく理解させ、評価させるため」です。

検索エンジンの巡回ロボットは、サイトの情報をページの上から読み取って収集し、そのサイトの評価をします。ページを読み取るといっても、当然そのデザインを視覚的に読み取るわけではありません。読み取るのは、ぺージのソースコードです。ソースの中にどんなキーワードがどのくらいの頻度で含まれているかに加え、タグの種類とその位置、さらには使用方法まで読み取り、そのサイトの評価の基準にします。効果的なSEO施策のためには、これらの要素をしっかりと押さえておく必要があります。

また、ソースコードをシンプルにすることでサイトの表示が早くなる効果があります。すごく規模の大きなサイトでは表示速度を上げたり、サーバのリソース利用度合いを下げたりするためにソースコードのチューニングを行います。表示速度とは、そのURLにアクセスしてからページのすべてがブラウザに読み込まれるまでの時間のことです。検索エンジンはサイトの表示速度も評価尺度として使っていますので順位に影響があります。また、表示速度はSEO対策のためだけでなく、成約率を高めるためにも大きな影響があります。大手ネットショップのamazonでは、表示が0.1秒早くなるだけで売上が1パーセント上がったそうです。表示速度はそれくらい大きな成約率への影響があります。

GoogleのPageSpeed Insightsというツールで、あなたのサイトの表示速度を計測することができます。

pagespeed insights

URLを入力するだけで簡単に使えます。

ソースコードをよりシンプルに

では実際にソースコードの修正に取り掛かる際、何から始めればよいのでしょうか。答えは、「まずはソースコードをよりシンプルに、美しくする」です。簡単に言えば、内容に無駄のないソースコードにするということです。漠然とした表現に聞こえますが、実はとても大切な概念なのです。それは以下の理由によります。

  • 重いソースは巡回ロボットが読み込むのに時間がかかる。
  • ソースコードに余計なタグが入り込むと、巡回ロボットに正しく理解されず、そのページの評価を下げる可能性がある。
  • 無駄の多いソースコードでは、巡回ロボットの途中離脱もあり得る。

一般によくあるケースで、ホームページ作成ソフトを使用してそのまま修正をせず運用しているケースがあります。作成ソフトは、技術がなくても簡単にサイトが作れるのでとても便利ですが、SEOのことまで考えてくれません。特に、少し複雑な機能をサイトに加えるときには、とても長いソースコードが作られてしまうことがあります。デザイン上必要な場合もあるかもしれませんが、その結果検索エンジン上位に表示されず、誰にも見られないサイトになってしまうようでは本末転倒です。
そんな残念な結果を避けるためにも、作成ソフトを過信せずに、一度ソースコードに余分な部分がないか、長過ぎないかを確認することが大切です。

施策例:外部ファイル化

ソースコードは基本的にHTMLを使用して書かれますが、サイトのデザインや機能によってはCSSやJavaScriptも使われます。サイトが複雑になるにつれてこれらの仕様頻度も多くなり、ページのキーワード密度が下がります。これはSEOの観点からは不利な状態です。
そうなることを防ぐために、CSSやJavaScriptは別のファイルに記述すること – 外部ファイル化 – をして、HTML側でそのファイルを読み込んで使います。これにより、本来のソースをシンプルに保っておくことができます。

ソースコードのエラーをなくす

ソースコードの無駄をなくしてシンプルにすることと同時に、ソースコード自体のエラーをなくすことも心がけることも重要です。いくらサイトの外見がしっかりしていても、ソースには所々にエラーが存在することも珍しくありません。上でも一度述べましたが、検索エンジンの巡回ロボットは外見を評価するのではなく、内面=ソースを評価するのです。
ソースコードのエラーをなくすために最も重要なことの1つは、HTMLの文法チェックです。文法はW3Cの規格が標準となっており、ここに正しく従っているソースで構成されるサイトは、一般に高品質のサイトとみなされます。W3Cというのは、ウェブで利用される技術の標準化を勧めている非営利団体のことを指します。そしてW3CがWebページ上のhtmlソースコードの正しい書き方の基準を決めています。

ソースコードのエラー診断ツール

W3Cが提供しているソースコードのエラーを診断してくれるツールです。URLを入力するだけで問題点を指摘してくれますので便利です。
The W3C Markup Validation Service

W3Cマークアップチェックツール

エラーでない箇所がエラーとして表示されたりすることもありますので、あくまで参考程度に使ってください。

ソース内のキーワードの種類と使用頻度

ソースをシンプルにし、ソースコードのエラーをなくしたら、キーワードに着目し、戦略的なSEOに取り掛かります。検索エンジンの巡回ロボットが見るのは、「どんなキーワード」が「どれくらいの頻度」で使われているかです。ただし、現状ではそれほどキーワードの出現比率は上位表示の要因にはなっていません。
「どんなキーワード」は当然そのサイトに関連するキーワードであるべきですし、できる限りそのキーワードに関連している多様な情報を盛り込んでいく方が良いです。そのキーワードと一緒によく使われている言葉を共起語というのですが、それらを積極的にサイトに入れていくことが望ましいです。

また、それらのキーワードは、テキストで記述する必要があります。時々、画像にキーワードを含めている場合があります。この場合は見た目は良くても、巡回ロボットは画像を読むことはできないためです。Alt属性という画像の内容を伝えるタグを利用することでGoogleに内容を伝えることができるとはいえ、やはり画像だけしかないサイトはSEO対策には向いていないサイトです。

基本的なタグを抑える。

本項の最後に、タグについて触れておきます(1つ1つのタグについては別の項で説明しています)。
一般にHTMLには最低限必要とされるタグがあり、これらをうまく使用することがSEOの観点では基本となります。以下に代表的なタグを記載します。

【1】<title>○○○</title>

・タイトルタグです。ページのタイトルになります。

【2】<meta name=”description” content=”○○○” />

・検索結果ページで概要文として表示されます。

【3】<meta name=”keywords” content=”○○○,×××” />

・重要なキーワードを記述します。

【4】<meta http-equiv=”Content-Type” content=”text/html; charset=Shift_JIS” />

・文字化け防止のためのタグです。

【5】<meta http-equiv=”Content-Language” content=”ja” />

・HTMLの主言語の指定用タグです。

【6】<meta http-equiv=”Content-Style-Type” content=”text/css” />

・CSS(スタイルシート)を使うことを示します。

【7】<meta http-equiv=”Content-Script-Type” content=”text/javascript” />

・JavaScriptを使うことを示します。

あまり意識しすぎて工数を割かないようにしましょう

ソースコードの改善はやらないよりはやったほうが良い施策であることは間違いないです。ただ、今の検索エンジンはアルゴリズムが進化していますので、多少不自然なソースコードでもきちんとすべてを把握してくれるようになっています。そのため、基本的なところを抑えたあとは、コンテンツの作成などの他の施策に力を入れたほうがよいです。

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