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ユーザーに響くコンテンツ文章の書き方

サイトコンテンツは、当然ながらサイトに不可欠な要素です。しかし、SEO対策と聞いて、どれだけの人がコンテンツについて思い浮かべるでしょうか。多くの人は、被リンクをたくさん集める、ソースコードのtitleタグを修正するといった施策をまず考えるでしょう。

コンテンツを充実させることは良いサイトを作るために当たり前のことだということは知っていても、それがSEOに効果があることを知っている人はそんなに多くはないのではないでしょうか。

今日、SEOにおけるコンテンツの重要性が注目されています。これまでは被リンク集めのような、速攻性があり、実行しやすい施策が取り入れられる傾向にありました。それが近年、ウェブサイトの普及と共にSEOも一般化したことで、検索エンジンが小手先のSEOを施したサイトへの評価を下げる方針を取り始めました。代わりに高い評価の対象となったのが、訪問者のことを考えた「良質」のサイトです。訪問したユーザーの目的を達成し、彼らを満足させる質の高いサイトが価値のあるサイトだとみなされるようになりました。

そしてここで、コンテンツの出番です。コンテンツはサイト訪問者にとって最も重要な要素です。被リンクがたくさんあっても、ソースコードがきれいに書かれていても、 コンテンツが訪問者の求めるものでなければ、それは良いサイトとは言えません。
逆に訪問者が求めているコンテンツさえあれば、そのサイトは価値のあるサイトなのです。検索エンジンは、このような価値のあるサイトを上位掲載してたくさんのユーザーが訪問できるようにするのです。

コンテンツの書き方を悩む人たち

SEOにおけるコンテンツの重要性が分かり、いざ良い記事を書こうと意気込むものの、コンテンツを書くことに慣れていない人は何を書いていいのか、どうやって書いていいのかわからないでしょう。また、実際にコンテンツを書いてサイトに載せたものの、一向に掲載順位が上がらず、また訪問者数も伸びないというケースもあるかもしれません。

当たり前ですが、コンテンツは初心者が誰でも簡単に書けるものでもなければ、ただやみくもに書けばいいものでもありません。日記を書いたり、小説を書いたりすることとも違います。無数にあるサイトの中からユーザーに選んでもらい訪問してもらうには、抑えておくべき点と意識するべき書き方があります。

以下に、それら重要な点をまとめてみます。コンテンツを既に書いたことのある人もこれから書く人も、一度読んでみてください。

効果的なコンテンツの書き方とは?

繰り返しになりますが、良いサイトとは訪問者の目的を満たすサイトのことです。その目的は多くの場合、何か抱えている問題を解決することです。訪問者はサイトが発信する情報を参考にして抱えている問題を改善したいと思っています。
よって、サイトのコンテンツを作成する前に、訪問者が抱えていると思われる問題を洗い出してみましょう。もちろん、サイト自体にも運営の目的があるわけですから、そこから全く関係ない問題を出してコンテンツを作成してもしようがありません。サイトの目的と関連した問題とそれを解決できるコンテンツを作るようにしましょう。

問題の洗い出し方

SEOにキーワードは必須です。したがって、SEOを意識して訪問者の問題を解決できるコンテンツを作るには、問題をキーワードで考えることが基本になります。
例えば、翻訳会社のウェブサイトを運営していると仮定します。翻訳会社のウェブサイトですから、サイトのテーマは「翻訳」「翻訳サービス」です。この場合、訪問するユーザーは、翻訳に関する情報を求めてくるでしょう。そこで、「翻訳 料金」というキーワードを考えてみます。このキーワードで検索してくるユーザーは、「翻訳の料金が分からないので料金を知りたい」ユーザーであると考えられます。これが、訪問者が抱える問題の1つです。他にも、「翻訳サービスをすぐにでもしてくれる会社を探しているユーザーは「翻訳サービス 即日」というキーワードで、逆に翻訳者として翻訳会社に登録したいと思っているユーザーは「翻訳者 登録」というキーワードで検索してくると想定できます。
このように訪問者の問題をキーワード化して洗い出します。

実際にコンテンツを書く

訪問者の問題をキーワード化して洗い出したあとは、いよいよ実際にコンテンツを執筆します。コンテンツといっても企業のサービス説明から個人のブログまで様々ありますが、基本は同じです。簡単に言えば、以下の2つが基本として意識すべき点です。

1、キーワードを記事タイトル・見出し・本文に含める
2、キーワードに関連した記事を書く

この2つを抑えて記事を書けば良いわけですが、SEOを本格的に考えてコンテンツを書くにはこの2つの基本だけでは十分とは言えません。なぜなら、競合のサイトも同じことを考えてコンテンツを作っているからです。「翻訳 料金」といった分かりやすいキーワードは誰でも思いつくものですから、関連したコンテンツは無数に存在すると考えられます。
そこで、以下のようにもう一歩踏み込んで対策を考えます。

キーワード内の単語を増やす - 訪問者の問題を具体化する

1つ目の対策は、キーワード内の単語を増やすことです。簡単にいえば、2語で考えていたキーワードを3語にして考えるということです。例えば、「翻訳 料金」を「翻訳 料金 東京」で考えます。これは、言い換えると訪問者の問題を「翻訳の料金が知りたい」から「東京における翻訳の料金が知りたい」と具体化し絞り込む作業です。これをすることで、書くべきコンテンツの内容が絞り込まれると同時に、競合サイトも絞り込まれるため、有利になります。

キーワード絞り込みの弱点

このキーワード内の単語を増やす方法は有効な手段である一方で、1つ弱点があります。それは、単語数を増やしてキーワードを絞り込みすぎると、そもそも検索されないキーワードになってしまうということです。例えば、キーワード「即日 翻訳 格安 料金 東京」から連想される問題は、「東京にある格安の翻訳会社の中で、即日対応してくれる会社の料金を知りたい」と、いかにもありそうな問題ではありますが、はたして実際に多くのユーザーが検索するかといえば、そうとも限りません。おそらく一般的には、早く翻訳をしてほしいユーザーは「即日 翻訳」又は「即日 翻訳 東京」で検索し、格安の翻訳会社を探している人は「格安 翻訳 東京」か、せいぜい「格安 翻訳 料金 東京」まででしょう。たくさんの問題を抱えていても、その中で最優先に考えている問題が存在するからです。

「共起語」という考え方

もう1つの対策は、「共起語」という考え方を利用する方法です。共起語とは、あるキーワードと一緒に検索される語のことです。あくまで例ですが、「翻訳 料金」というキーワードの共起語は「東京」「格安」「英語」などが考えられます。あくまで例というのは、実際に共起語を探すときにはツールを使って探すことが一般的であり、想像のみで行うのは得策ではないからです。

共起語は、もちろん1つ目の対策であるキーワード内の単語を増やすことにも使えますが、より効果的なのは本文や見出しに利用することです。そもそも1つのキーワードの共起語は複数存在し、それぞれの共起語が互いに関連性があるとは限らず、組み合わせてキーワードを作るのは困難な場合もあるためです。

例えば、「翻訳 料金」というキーワードの共起語が「東京」「格安」「英語」の場合、

タイトル:翻訳料金について
本文:弊社の翻訳サービスは高品質である一方、格安で提供させていただいております。
東京都内であれば、直接訪問してのお見積もりも可能です。

見出し1:英語から日本語
英語1単語につき〇〇〇円….

コンテンツ執筆後

キーワードと共起語を踏まえてコンテンツを執筆したら、もう一度内容の確認をします。内容は、以下の点が抑えられているかを見て確認しましょう。

文章の書き方がおかしくないか

キーワードと共起語を意識してコンテンツを書くときに最も起こりやすいことは、これらを意識すぎるあまり文章の書き方そのものがおかしくなってしまうことです。SEOのことだけを考えてキーワードをとにかく含めようとした結果、例えば同じ語が何度も出てきて読みづらい文章を書いてしまうと、いくら訪問者にとって有益な情報が載っていたとしても、それは良いコンテンツとは言えません。更に注意しなければいけないのは、何度も繰り返して同じキーワードを使うことによって、ペナルティとして検索エンジンに判断されてしまい検索順位が落ちてしまう可能性もあるということです。ですから、あくまで自然な文章の中に、適切な量のキーワードを含めることが大切です。

その文章は本当に訪問者の問題を解決できるか

問題を洗い出してコンテンツを書いたといって、それが本当に訪問者の問題を解決して彼らを満足させられるコンテンツになっているかは、また別の話です。ある程度問題の回答にはなっていても、載っている情報が少なかったり、的が外れたことを書いていては、コンテンツを読んだ訪問者をがっかりさせてしまうでしょう。

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